このブログについて

このブログについて、書くのを忘れていましたので今更ですが・・・

 

私がクローン病の診断を受けたとき、頭の中が真っ白になり、聞いたことのない病気に不安や恐怖でいっぱいになりました。当時一人暮らしだった私は、その診断を一人で受けました。実家の母に電話すると、病気のことを少し知っていたようで、悲しんでもいましたが「がんじゃなくてよかった」と言われて、まあたしかにと少しだけホッとしたのを覚えています。

 

大腸内視鏡検査のあと、窓口の前で検索した "クローン病"のページには「難病・原因不明・不治」など信じがたい言葉が並んでいました。今になれば、あんなに怖がることはなかったな、と思いますが、目に入る言葉はマイナスなものばかりだし日本では病名も症状も、まだまだ浸透しておらず、なにかとても大変なものになってしまったのかとも思ってしまいます。

 

それから、大学に行ける日がだんだん減ってきてしまっていました。私の大学は東京の山奥にありまして(笑)電車で15分のあと最寄りからスクールバスで10分ほど。まだ病気がわかる前の私には、この電車やバスが相当きつかったのです。トイレがないのは、お腹が痛くなったらどうしよう、という不安から相当なストレスでしたし、学校へ行っても腹痛で座ってられないくらいの日もありました。そんななかでも、行ける日は体調をだましだまし、頑張っていたのですが、ある日とってもよくしてくれていた先生にクローン病でしたと報告すると「あなたより大変な病気の人はたくさんいるんだから、学校くらい頑張りなさい」と言われて。どこにもぶつけようのない怒りというか、悲しい気持ちになりました。その先生は、励ますつもりで言ってくれたのかもしれません。ですが当時の私にとっては、たかが腹痛、たかが下痢、そう思われていることがとっても苦痛だったのです。毎日の腹痛はところ構わず、眠れないくらい痛くて、おかげで日中はずっと眠い。ごはんを食べるとお腹が痛くなって下痢をするので、ほとんどご飯も食べず。薬が体に合わないのか、服薬を中止させられ、治療ができていない状態で1ヶ月ほど過ごしていた私は、心も体もボロボロでした。

 

クローン病の診断がついたときに、地元の北海道に帰って精密検査をすることを決めたのですが、その北海道の病院へ行って担当の先生と看護師さんに会ったとき、こんなに辛い状態までよく我慢したね、毎日辛かったでしょう?と言われて、あぁ、やっとわかってくれる人がいた!とすごく嬉しかったです。

 

いま私の通っている病院は、IBDセンターというのがあり、IBDの患者さんもとてもたくさんいらっしゃいます。入院病棟でも、同じ年くらいの若い患者さんがたくさんいて、検査と治療方針を決める2ヶ月近い入院もとっても楽しかったのを覚えています。1、2ヶ月前までと何が違うのか考えると、この病気の辛さを知っているひとがいなかったこと、病気についての知識が私にも家族にもなかったこと、そんなに重く受け止めなくても大丈夫だということがわかったこと、などがあると思います。

 

聞いたことのない病気に、治らないと聞かされて一番ショックを受けるのはもちろん本人でしょうが、その本人を支える家族や友人の方も、この病気を知れば知るほどどうしようもないという無力感に襲われると思います(母談)

 

そんな方々に、もちろん患者様本人にもですが「クローン病って言われたけど、どうしたらいいんだ・・・」という不安を少しでも取り除ければいいと思ってこのブログを書き始めました。(やっと本題)

 

メインは私の病状や、食事についてを記録していこうと思っていますが

クローン病患者さん向けの食事

特定疾患の申請のこと

・病院選び、定期検診や診察のこと

・難病患者の仕事について

・新薬や新しい治療、手術について

など、自分で体験した話や勉強した話なども載せていくつもりです。クローン病患者さんやその周囲の方々のためになればと思っております。一番は私の記録なのですが・・・少しでもこの病気のことを知ってもらえるよう、すこしでもクローン病患者さんの不安を取り除けるよう日々記録と情報提供をしていこうと思っていますので覗いていただけたら光栄です。

 

長くなってしまいましたが、今日はこれで。メリークリスマス!